バッテリー(X31/X32)
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ThinkPad X30/X31/32用の6セルバッテリーは、他の最近のThinkPadと異なり、本体の前側の底面に装着するようになっている。バッテリーが前面にあるため、パームレストが熱くならない。
X31/X32用のバッテリーは、同じ形状だが、定格容量(ひいては満充電容量)や、製造メーカー等が異なる。
互換品番:FRU P/N 02K6846、02K7039、02K7040、02K7042、08K8040、08K8045、08K8048、08K8049、08K8035、08K8036、08K8039、08K8040、ASM P/N 92P1094、、92P1096、92P1097、42T4613など。
02K6846、92P1094(定格容量51.84 Wh)、92P1096(定格容量51.83 Wh)、42T4613(定格容量51.89 Wh)、92P1149は、容量が多い。
08K8040は、消耗が早いようだった。「92P」で始まる型番のバッテリーは、消耗が遅い傾向がある:92P1096のバッテリーは、サイクルカウントが468に達しても、健在なバッテリーがある。
互換品は、最初から定格容量が少ない。
定格電圧は、10.80V。
08K8039や08K8040は、Made in Japanと記載されている。92P1094や92P1096は、Made in Chinaと記載されている。。42T4613は、左側の上部に、「Cells made in Japan Pack assembled in China」と記載されているので、セル(cell)は、日本製(Panasonic製)だが、中国で組み立てられたとのこと。
92P1094は、バッテリー・ヘルスが黄色でも、緑色に復活する。92P1094は、SANYO製のバッテリーで、リコンディショニングを行うと、容量が上昇するようだ。Li-Ion バッテリーのリコンディショニングは、1ヶ月に1度、100%に充電された状態から、3%以下にまでバッテリーを消費させて、充電する。
08K8040や92P1094は、ゴム足が外れてしまうことがある。
42T4613は、08K8040や92P1094や92P1096と、表面の表示が異なる。
上から、08K8040、92P1094、92P1096、42T4613
バッテリーは、ThinkPadにACアダプターが接続してあれば、ThinkPadが起動していなくても、充電される。
現在保有しているか、保有していたX31/X32用バッテリーを、表にまとめて見た(2012年10月23日〜26日)。満充電容量や充放電回数(サイクルカウント)やバッテリー・ヘルスの( )内の値は、購入痔の値。
FRU P/N | 定格容量 | 満充電容量 | 製造者名 | 製造日 | 使用開始日 | 充放電回数 | ヘルス | 備考 |
IBM-X23*1 | 47.52Wh | 49.89Wh | FLT | 2011-03-08 | 2011-03 | 10(0) | 緑 | ゴム足が剥がれた |
08K8039*2 | 48.60Wh | 43.15Wh | PS | 2011-03-12 | 2011-06 | 16(0) | 緑 | IBM-COMPATIBLE(NOTEPARTS) |
08K8039 | 47.52Wh | 47.77Wh | SANYO*6 | 2010-07-26 | 2010-07 | 7→141 | 緑→ | IBM-COMPATIBLE(2010年11月購入?)、譲渡 |
08K8040 | 48.60Wh | 25.80Wh | SANYO*6 | 2004-12-17 | 2005-04 | 106 | 赤 | T氏から供与(2012年1月7日) |
08K8040 | 47.52Wh | 7.97Wh | SANYO*6 | 2003-08-26 | 2003-09 | 199 | 赤 | X31 2672-LJ6に付属、廃棄 |
08K8040 | 47.52Wh | 3.56Wh | SANYO*6 | 2004-10-12 | 2004-11 | 584 | 赤 | 廃棄 |
08K8040 | 47.52Wh | 19.55Wh | SANYO*6 | 2005-01-21 | 2005-05 | 161 | 赤 | 廃棄せず、ゴム足無し |
08K8040 | 47.52Wh | 9.58Wh | SANYO*6 | 2003-09-12 | 2008-01 | 607 | 黄 | ヤフオクで新品購入?故障の原因?廃棄 |
08K8040 | 47.52Wh | 46.99Wh | SANYO*6 | 2003-09-16 | 2008-04 | 2(1) | 緑 | ウルトラベースX3に付属2012-10-21 |
08K8040 | 47.52Wh | 9.73Wh | SANYO*6 | 2004-03-08 | 2004-03 | 96 | 赤 | X31 2672-PHJに付属(2013年12月)、譲渡 |
92P1094 | 51.84Wh | 39.85Wh | SANYO*7 | 2005-05-19 | 2005-04 | 149 | 緑(黄) | X32 2672-ADJに付属? |
92P1094 | 51.84Wh | 29.55Wh(27.40) | SANYO*7 | 2006-02-15 | 2006-04 | 202(178) | 緑(黄) | T氏から供与2012-9-20、ゴム足無し |
92P1094 | 51.84Wh | 41.04Wh(33.75) | SANYO*7 | 2005-12-07 | 2006-02 | 151(116) | 緑(黄) | X32 2672-M8Jに付属 |
92P1096 | 51.83Wh | 40.38Wh(48.30) | Panasonic*7 | 2006-04-02 | 2008-04 | 468(50) | 緑 | T氏から購入2011-7-13、充電されない時有り |
92P1096 | 51.83Wh | 40.88Wh(42.41) | Panasonic*7 | 2005-06-27 | 2005-08 | 268 | 緑 | T氏から購入2012-1-5 |
92P1096*3 | 51.83Wh | 43.45Wh(47.59) | Panasonic*7 | 2005-06-25 | 2005-07 | 162(55) | 緑 | T氏から購入2012-1-10 |
92P1096*4 | 51.83Wh | 51.83Wh | Panasonic*7 | 2005-07-11 | 2012-10 | 1(0) | 緑 | 新品未使用で購入2012-10-23 |
42T4613*5 | 51.83Wh | 51.89Wh(51.89) | Panasonic*7 | 2009-02-10 | 2009-11 | 38(34) | 緑 | T氏から購入2012-5-13◎ |
*1: 2011年3月20日、ヤフオクで、代替品(「1081 IBM Thinkpad X30 X31 X32 新品バッテリー充電池」を落札(互換バッテリー、6セル、即決価格3,285円(税込み)+送料525円=3,810円、会社名 価格破壊研究所 株式会社 エーアンドエー。製造者名FLT、満充電容量47.52Wh(宣伝は容量4470Ah)、電圧12.40V(宣伝は電圧10.8V)、サイクルカウント=0。ゴム足が粘着剤で止めてあるだけで、直ぐに、剥がれて外れてしまった。2011年6月25日:定格容量47.52Wh、満充電容量49.89Wh、定格電圧10.80V、サイクルカウント=9。ThinkPad X3系に装着する際に、嵌り辛い。
*2:08K8039の代替品(IBM-COMPATIBLE)をNPTEPARTSから2011年6月27日に購入。 の製品は、日本製内蔵電池(Panasonic)使用、過充電保護機能付属、購入日より1年間の品質保証、公称容量4600mAh/50Wh:純正バッテリー(10.8V 4400mAh)の1.05倍の容量。
*3:2012年4月7日、満充電容量44.10Wh、サイクルカウント88。
*4:2012年10月23日、ヤフオクで、92P1097の新品未使用品を購入(2000円:リサイクルオフィス九州/リサイクルリンク株式会社)。届いた商品は、外箱には、「ThinkPad X30 Series 6 Cell Li-ion Battery P/N: 92P1097 S/N: L3GTB65」と記載されていたが、FRU P/N 92P1096が入っていて、バッテリー情報では、「バッテリー名(FRU パーツ・ナンバー)」は、「IBM-92P1096」と表示された。また、外箱には、「Made in China Date: 2005-09-13」と記載されていたが、バッテリー情報では、製造日は、「2005-07-11」と表示された(バッテリー情報に表示される「製造日」は、バッテリーの組み立て日でなく、セルの製造日の可能性がある)。
*5:42T4613は、バッテリー情報では、「IBM-42T4613」と表示される。左側の上部に、「Cells made in Japan Pack assembled in China」と記載され、セル(cell)は、Panasonicの日本製だが、中国で組み立てられたとのこと。
*6:Made in Japan。
*7:Made in China。42T4613の左側の上部に、「Cells made in Japan Pack assembled in China」と記載されているので、特にセル(cell)がPanasonic製の場合、セル(cell)は日本製だが、中国で組み立てられているようだ。バッテリー情報では、製造者名として企業名(Panasonic、SANYOなど)が表示されるが、製造国名は表示されない。2005-12-07製造の92P1094は、2014年4月4日には、満充電容量が20.54Whまで低下して、バッテリー・ヘルスは黄色になっていた。
保守用部品番号(FRU部品番号:FRU P/N)が、FRU P/N 92P1096も、FRU P/N 42T4613も、下側の製造部品番号(パーツ番号:ASM P/N)には、「P/N 92P1095」と記載されている(FRU P/N 92P1095のバッテリーは存在しないようだ)。なお、FRU P/N 92P1094には、下側のパーツ番号には、「P/N 92P1093」と記載されている(FRU P/N 92P1093のバッテリーも存在しないようだ)。また、FRU P/N 08K8040のバッテリーは、下側には、「P/N 08K8049」と記載されている。
FRU P/N 92P1096は、記載がバッテリーの右側で、FRU P/N 42T4613は、記載がバッテリーの左側と言う相違がある。
上が92P1096で、下が42T4613
リチウムイオンである事を示す青色のシールは、FRU P/N 92P1096は小さなシールで「Li-ion」とだけ記載され(FRU P/N 08K8040と同様のシール)、FRU P/N 42T4613は大きなシールで「Li-ion00」と記載されている。
上が92P1096で、下が42T4613
IBM(Lenoo)の部品には、保守用部品番号(FRU部品番号:FRU P/N)や製造部品番号(パーツ番号:ASM P/N)の他、オプション製品番号が記されているようだ。
FRUは、フィールド・リプレースメント・ユニット、ASMは、アセンブリの略とのこと。
FRU番号(FRU部品番号)は、発注先が違う場合(製造メーカーが異なる場合)場合は、同じバーツ番号の代替製品であっても、番号が変わる。
保守マニュアルによると、FRU P/N 92P1094やFRU P/N 92P1096は、ThinkPad X32用のバッテリー・パック(4.8 Ah、6セル)。3本のFRU P/N 92P1094のバッテリーの内、2本は、中古で購入したX32(M8J、ADJ)に付属して来たと思われる。
FRU P/Nの番号は、ASM P/Nより、1番、多い場合や少ない場合がある。
ThinkPad X3系用のバッテリーは、ゴム足部分は、接着剤で固定してあるので、ゴム足が剥がれて外れてしまう製品(特に08K8040)がある。
ThinkPad X3系用のバッテリーは、ウルトラベースX3に装着して利用可能だが、充電は、ThinkPad本体に装着したバッテリーが完全に充電されないと、開始されない。
・バッテリーのメインテナンス
バッテリーを長持ちさせるには、使用方法などに注意が必要。
リチウム(Li)電池は、満充電で劣化し易い。
ThinkPad X3系は、「バッテリー省電力ウィザード」で、充電のしきい値(敷居値)を設定出来ない。なお、ThinkPad X6系は、「省電力マネージャー」でしきい値を設定出来る。充電停止のしきい値は、充電開始のしきい値より、4%以上高く設定する必要がある。充電停止のしきい値を変更した場合は、バッテリーを長持ちさせる為に、3ヶ月に1度は100%まで充電させる。
バッテリーを長持ちさせるには、ACコンセントを接続したまま、放置しない。
リチウム電池は、完全に使い切って充電させると、劣化が早まる(メモリー効果による劣化は少ない)。
パソコンを長期間使用しない場合には、バッテリーを外しておく(充電残量が20〜30%の状態で)。バッテリーをThinkPadから外して保存する時は、50%以下の容量にしてからにしてから保存する。
普段は、50% ぐらいまで使ったら充電する。月1〜2回くらいは、使い切ってフル充電する。
放置する際には、20〜30%の充電量にしてから放置するのが良い。
・定格容量と満充電容量
定格容量 =新しいバッテリーの最大充電容量
満充電容量= バッテリーが受け付ける最大充電容量
満充電容量と定格容量は、ワット時間(Wh)の単位で現される。
・サイクルカウント
ThinkPad のバッテリーは、1年後には約70%に容量が減少する。
平均的な使用は、充放電サイクルの回数(サイクルカウント)で表示される。全容量の85%分を放電して、充電すると、1回とカウントされる。
バッテリー・ヘルス・ユーティリティは、定格容量、満充電容量、及び、サイクル・カウントと、通常の劣化特性から、バッテリーの状態を算出する。
・バッテリーを最適のパフォーマンスに保つ為に、時々バッテリーの「ディープ・サイクル」を、合計1回から3回行うことが必要と言われる。
「ディープ・サイクル」を行うには、バッテリーを完全に放電させた後に、満充電の状態にする。
ThinkPadの電源を入れずに、夜の間にバッテリーを満充電させるが推奨されている。
新品のバッテリーは、使用する前に満充電させないといけない。
・ACアダプター
ThinkPad X31やX32用のACアダプターには、16V 4.5A(72W)と、16V-3.5A(56W)の二種類があり、後者の方が、サイズが小さい。
ThinkPad X31やX32は、底面の記載では、16V-3.5A(56W)が正規の規格。
これらのACアダプターは、ThinkPadのX30/X31/X32/X40/X41、A20p/A21p/A22p、A20m/A21m/A22m、A21e/A22e、A30p/A30/A31p/A31、R30/R31/R32、R40/R40e、R50/R50p/R50e/R51/R52、T20/T21/T22/T23、T40/T40p/T41/T41p、T42/T42p/T43、X20/X21/X22/X23/X24、でも使用可能と言われる。
16V 4.5A(72W):
箱型P/N(FRU P/N)=02K6544、02K6673、02K6700、02K6753(中国、IBM)、02K6756(中国、IBMジャパン)、02K6757(インドネシア、IBM)、02K6808、02K6814、02K6881、02K8204、02K8205、08K8208、02K8209、08K8025、08K8208、08K8209、08K8213、92P1021(中国、Lenovoジャパン、ADJ)
骨型P/N(FRU P/N)=02K6654(02K6666:中国、IBM、3ピン)、02K6657(02K6669:中国、IBM)、02K6661(02K6673:中国、IBM)、02K6665(02K6677:インドネシア、IBM)、02K6666、02K6669、02K6673、02K6677、02K6700、02K6746
16V-3.5A(56W:ThinkPad用ウルトラスリム56W ACアダプター):
02K6541(02K6554:ウルトラスリム:インドネシア、IBM)、02K6543(02K6555:ウルトラスリム:インドネシア、IBM)、02K6547(02K6548:ウルトラスリム:中国、IBM)、02K6548、02K6808(02K6814:ウルトラスリムII :タイ、IBMジャパン)、02K6810(02K6816:ウルトラスリムII :中国、IBMジャパン)、02K6816、02K6881
X6x、X2XX、T6x、R6xシリーズ以降は互換性がないので、これらのACアダプターは、使えない。
X61/X61s、T60/T61用のACアダプターも、20V 3.25A(65W)と20V 4.5A(90W)の二種類がある.。
購入したThinkPadには、通常、小型の20V 3.25A(65W)のACアダプターが付属する。
上が20V 3.25A(65W)、下が20V 4.5A(90W)のACアダプター
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